ブログはオワコンである
そう言われて久しいですが、私はこのテーマに対し、明確に『No』を突きつけます。なぜなら、ブログは『オワコン』になったのではなく、その役割を時代に合わせて『進化・深化』させた、今なお最強のウェブ資産だからです。
以下にその理由を述べさせていただきます。
ストック型コンテンツとしての「資産性」
第一に、ブログはフロー情報が中心のSNSとは対極にある、『ストック型の資産』としての価値が非常に高いメディアです。SNSの投稿は数時間、数日でタイムラインから消えていきますが、良質なブログ記事は検索エンジン(Googleなど)を通じて、数年間にわたり読者を集め続けます。これは、単なる情報発信ではなく、ウェブ上の『不動産』を築く行為に他なりません。
メディアハブとしての「中心的な役割」
第二に、現代のブログは単なるテキストメディアではありません。YouTube動画を埋め込み、ポッドキャストの音声を再生し、SNSでの発信をまとめる『メディアハブ』としての役割を担っています。X(旧Twitter)やInstagram、TikTokといった各チャネルはあくまで『点』の活動ですが、ブログはそのすべてを集約し、自身の世界観や専門性を深く伝える『本拠地』となるのです。
信頼性と専門性の「受け皿」
第三に、フェイクニュースや浅い情報が溢れる現代において、ユーザーは『信頼できる深い情報』を求めています。何かを本気で調べたい時、商品の購入を比較検討する時、悩みを解決したい時、最終的にたどり着くのは、個人の専門性や体験が詰まったブログ記事ではないでしょうか。短文のSNSでは伝えきれない文脈や背景、論理的な解説を提供できるブログは、個人のブランドや企業の信頼性を構築するための最も重要な土台です。
以上の3点から、ブログは『資産』として蓄積され、多様なメディアの『ハブ』となり、情報過多の時代における『信頼の砦』として機能しています。これはオワコンどころか、個人と企業がウェブ上で価値を創造し続けるための、核となる戦略的ツールに進化した姿です。ブログの真価は、今、まさに問われ始めているのです。

でも、もう誰も長い文章なんて読まないでしょう?
みんなタイパを重視して動画やショート動画に移ってるよ。

それは情報の種類によります。
エンタメとして消費する情報と、自身の悩みや課題を解決するために能動的に探す情報とでは、ユーザーの姿勢が全く異なります。
後者の場合、ユーザーはむしろ深く、網羅的な情報を求めており、その受け皿としてブログは最適です。
また、優れたブログは見出しや箇条書きを工夫し、読者が飛ばし読みしても要点が掴めるように進化しています。

ブログは始めるのも、続けるのも時間がかかりすぎて、ハードルが高い!

たしかに、手軽さではSNSに劣るかもしれません。
しかし、それは『消費』と『投資』の違いです。SNSが短期的な『消費』活動であるのに対し、ブログは長期的なリターンを生む『投資』活動です。
時間をかけて築いた資産だからこそ、競合との差別化になり、持続的な価値を生むのです。

結局、SEOで上位表示されるのは企業サイトばかりで、個人の入る隙間はないのでは?

確かに競争は激化していますが、一方でGoogleのアルゴリズムは、より個人の実体験や専門性を重視する方向に変化しています。
企業には書けないような、ニッチな分野での深い一次情報や、個人的な体験談こそが、今まさに評価される時代です。
個人の強みを活かすフィールドは、むしろ広がっていると言えます。
さいごに
この記事を読んでいる「あなた」は、YouTube動画やSNSではなくブログ記事を読みに来てくれました。あなたのようにブログ記事を読んでくれる人がいる限りブログはオワコンではありません!